仕事に行き詰まりや限界を感じたりしたとき、確かに仕事を辞めたり、転職したり、職場環境を変えてしまうのが手っ取り早い方法です。しかし、そんな理由で簡単に職場を辞めてしまっていいのでしょうか?
ケースバイケースではありますが、「今の職場がイヤ」だから、「ムリ」だから「仕事を辞める」というのは社会人としては少々失格と言える面もあります。そしてそんな状況こそ、実は最大のチャンスでもあるのです。今の恵まれない職場環境を糧にして、さらに上を目指す。そのための思考や考え方、行動をアドバイスしましょう。
「ピンチはチャンス」という言葉を聞いたことがあるでしょう。この考え方はビジネスやスポーツなどにおいても重要な考え方です。「ピンチはチャンス」という思考を身につけている人は、成長も早く、高いレベルの仕事でも大きく成果を残せます。「もう逃げ場がない!」「これ以上最悪の状態はない!」という絶望的な状況では、あらゆる思考を試せるでしょう。たとえば、「これまで変えられなかった習慣」を思い切って変更してみたり、その習慣自体をやめてみたり。ピンチな状態こそ、自分の人生観を変えるきっかけを作ってくれます。また、助けてくれる同僚や励ましてくれる友人など、好調の時には見えなかった「人の暖かさ」が見えたりもします。ピンチとは、自分の人生を変えるきっかけを与えてくれます。「職場環境に恵まれない!!」と行き詰った時は、これまで当たり前にやっていたことを見なおしてみるなど、今までは絶対にやらなかった手法に挑戦してみてはいかがでしょうか?きっと新たなやり方にチャレンジできるはずです。
「職場環境に恵まれず、何をやってもうまくいかない・・・」そんな状況の時こそ、落ち着いて、冷静に現在の状況を見つめなおしましょう。焦って判断したり、すぐに投げ出したりしてしまっては、状況は悪い方向へと進む一方です。自分のおかれた状況を「冷静」に判断し、どうすれば良いかを考えることが重要。たとえ失敗をした後でも、思いっきり落ち込んだ後は「どうすればこの状況を避けられたのか?」を考えるようにしましょう。大切なのは「ピンチに陥った失敗から何を学ぶのか?」ということ。そしてそれを行動にうつすこと。逃げたりごまかしたりせずに、きちんと考えて、次に活かすようにしましょう。
「同じ職場にいる人が苦手だ」という場合もあるでしょう。自分勝手だったり、平気でウソをついてきたり、ずるがしこかったり、残念ですがそういう人間は少なからず存在します。そんな人と同じ職場になってしまうのはなかなかツライですよね。間違いを正したり、優しくアドバイスをしたり、注意をしても改めようとしない人もいます。そこまでしてダメなら方法はひとつ。「無視」しましょう。「無視」といっても「話しかけられても答えない」とか、そんな子どもじみたことではありません。相手が攻撃的に接してきても、右から左へ話を流すのです。そして「ありがとうございます」と笑顔で返しましょう。どんなにムッとするようなことを言われても、余計な指示を受けても、笑顔で「ありがとうございます」と返す。そのうち相手は何も言えなくなります。職場にいる、苦手な相手を変えられない、そんな時は自身が変わるしかありません。「いくらあおられても、乗らない」これが一番の攻撃であり、対処法。笑顔で「ありがとうございます」と返すあなたを見て、周囲もきっと「大人の対応だ」と感心するでしょう。
冒頭でも述べた通り、「イヤな職場」、「イヤな上司」だからと言ってすぐに辞めてしまうのはお勧めできません。しかし、どう考えてもおかしい職場や、身体や心に支障をきたすような場合など、冷静に客観的に考えてもそこにいることがマイナスにしかならないようなら退職を検討する必要もあります。一度辞めることを考えたなら、それをチャンスに変えてみてはいかがでしょう?「どうせ辞めるのだから、今の職場を改善しても仕方がない」、「ここで頑張っても意味がない」「最低限のことだけやって、定時で上がろう」と後ろ向きに考えるのではなく、「いずれ辞めるから、この職場で学べることを可能な限りすべて学んでおこう」、「思い切って上司に意見をしてみよう」、「職場がもっと良くならないか改善してみよう」こんなふうに考えてみるのです。ダメもとでやれることをやってみる、これが意外と良い方向に運ぶことがあります。「恵まれない職場」だったのが、気づけば「最高の職場」になっているかもしれません。
いかがでしたか?「自分は職場環境に恵まれないなあ・・・」と感じたらそれはチャンスです。会社を辞めることはいつでもできます。その前にもう一度、やれることを考えてみてはいかがでしょうか?