最近、自己責任という言葉がよく聞かれるようになってきました。以前は一度就職すれば多くの場合は会社が守ってくれました。また、血縁どうしの助け合いも多かったものですし、老後は国が年金をしっかり支給してくれました。こういった社会モデルが崩壊しつつある今、収入源は複数持ちたいものです。かといって、馬車馬のように働いて、体を壊しては意味がありません。そこでぜひ準備をしておきたいのが、不労所得です。不労所得というと、『働かなくても入ってくるお金』という印象が強そうですね。しかしそんなに簡単なものではありません。不労所得を得るためには、相当な準備が必要です。まずは、その事を頭に入れたうえで、不労所得を作る流れについて説明したいと思います。
不労所得の問題に関して本当によく言われる事ですが、日本では『お金への教育』というものがほとんどなされていません。家庭では『子供がお金の話をするな』と言われるか、無責任な大人が子供の前でお金の愚痴を口にしてお金への不安を植え付けるかのどちらかのケースが非常に多く見られます。結果、お金に関しては『働いてコツコツ貯金する』か『お金が足りないと愚痴ばかり言う』かのどちらかの大人が出来上がってしまいます。
前者は良いように思えますが、もし体を壊して働けなくなったりしてしまったら生活が破たんしてしまいます。また年金制度があてにならない現在、必ず来る老後も働き続けることに。働き口があればいいのですが、確実に給与は下がります。後者に関してはお金に関して何の発展性もありません。まず、自分がお金に対してどのような意識を持っているかを把握する事から始めましょう。その上で、お金(経済の仕組み)に関してしっかり学び、地道な努力で不労所得のシステムを作るという意識が大切です。
繰り返しますが、不労所得というのは働かないでも自然とは言ってくるお金ではありません。コツコツと地道な作業と努力、勉強と重ねた上で最終的に『過去の努力の積み重ねで受動的な収入源を持つ』という事です。この辺りを勘違いしている人は、役に立たないセミナーなどに大金をはらってしまうという本末転倒な事になりかねません。セミナーなどで勉強するのはもちろん良い事です。しかし、安易に『働かなくても大金が手に入る方法がある』などとうたった広告は用心するに越したことはないでしょう。
不労所得にもさまざまな方法があります。身近なところですとアフィリエイト、ブログの広告収入、イラストレーションなどの使用料というものもあるでしょう。ネット社会の現代、多くの人のニーズをつかんだシステム(ビジネス用チャットなど)を構築して販売できれば、特許料による不労所得の実現も夢ではありません。その他、株やFXという方法もあります。その中でどれが自分に向いているか・・・というよりも無理をせず続けられるかを見極めることが大切です。できれば楽しんでやれるものが理想です。『お金のために頑張ろう』という意識ではなかなかけいぞくが難しいものです。
とはいえ、『自分がそれをやっているところを想像するだけでワクワクする事』で収入に結び付くことを見つけられる方が少ないかもしれません。その場合は、とにかく働いて貯蓄する事です。そして、必ず経済や投資に関する勉強をしておきましょう。図書館で経済関連の本を読むのでもよいのです。また、投資やFXについてのセミナーなら受けておいて損はないでしょう。多くの富豪はやりたいことをしているうちに気が付くとお金持ちになっていた―という例が多いようです。(なお、ここでのやりたい事というのは『情熱を傾けられる事』。ただ、このポイントを遊びとと一緒に考えると必ず失敗します。気を付けたいところですね。)しかし、そこまでの情熱を持てる人間は一握りと言えるでしょう。まずはコツコツと投資への元手を貯蓄する、というのもいい方法です。
アフィリエイトやネットシステムの利用料、あるいは労働でもよいのですが、とにかく資金を貯めたところで考えたいのが投資です。不労所得としての順序としては、権利収入(アフィリエイトやネットのシステム利用料など)、あるいは労働収入による元手→投資→不動産、という順序が理想的です。もちろん、不動産(マンションやアパートなど)をローンで買って家賃収入で返済していくという方法もあります。しかし、この方法では黒字になるまでが大変です。黒字になるころには不動産価値が下がり、修繕などにまた費用が掛かる・・・などという事になりかねません。やはりまずは自分に合った方法で投資資金を貯める事が第一です。資金を貯めながら投資について学び、投資して不動産オーナーになる・・・という形が理想と言えるでしょう。
夢の不労所得などと言われる事もありますが、実のところ、地道な作業と努力の結晶である場合がほとんどです。好きな事がたまたま不労所得につながったという、まれな例はともかくですが。逆をいえば、誰もが不労所得を得られる可能性を持っているという事です。
行動に移すなら早いほど良いもの。すぐにでもお金への意識を変えて、セミリタイア生活を目指してゆきましょう。