世の中のサービスや商品には「先発企業(商品)」と「後発企業(商品)」が存在します。たとえば何かヒット商品が生まれたとき、すぐに続々と類似商品が発売されたりしますよね。そのような図式を俗に「先発組」「後発組」と呼びます。そしてこの「先発組」と呼ばれる開発者には大きなメリットがついてくるのです。これは「副業」のビジネスにおいても同じことが言えます。今回は、とにかく「やったもの勝ち」とも言える、副業においての「先発優位」の重要性と、その理由について説明していきます。
「先発優位」とは、「先行者利益」のことを指します。これまで市場になかった新しい商品やシステム、サービスをイノベーションすることで、市場全体の利益を一時的に独占できます。そのため、あとから参入したライバルより多くの利益を獲得できるのです。さらに、後から同じことを始めるよりも、ノウハウや顧客データの獲得など、さまざまな面でビジネスを優位に進められます。これを「先発優位」と呼びます。これは新しいイノベーションをより早く形にし、パイオニアとなった企業や人にのみ与えられる特権でもあるのです。
利益も出て、周囲からの評価も高まり、良いことばかりのように思える「先行者利益」ですが、実はデメリットもあります。想像してみてください。まだ誰も見たことも、食べたことも、体験したこともないような商品が登場してスーパーに並んだとします。
いつも買っている美味しいとわかっている商品を差し置いて、その味も食感もわからない商品をあなたは買うでしょうか?商品に限らず、システムやサービスなども同様です。革新的なものを開発することと、評価を得ることは別の話です。確実にヒットするのがわかっていながら参入する後発組と違って、先発組には「当たる」という保証はありません。
特に市場を暖める必要のある商品やサービスは、「後発組」の方が有利とも言われるほどです。当たる可能性もあれば、鳴かず飛ばず徒労に終わるリスクもある、言ってしまえば「いちかばちかのギャンブル」的な側面があることも否めません。成功すれば莫大な利益や栄誉を獲得できる分、リスクもそれなりに大きいという事実を認識しておきましょう。
デメリットを上げましたが、そうはいってもやはり「先発組」にはリスクを考慮しても余りある大きなメリットがあります。冒頭で述べた通り、まずは「先行者利益」。
「後発組」がどんなに改良した商品やシステムを発表・開発しても、二番手は二番手。その間に、「先発組」は既に大きな利益を手にしています。
またほとんどの発明の場合、商品発表とともに商標登録も済ませたネーミングがつけられており、市場にもそのネーミングで認知されていきます。「後発組」はその名前を真似したような名前しか付けることが出来ずに、どうしても「二番煎じ感」や「偽物感」の印象を払拭することができません。そしてなにより「先発組」はその商品やシステムの歴史に名を残す栄誉があります。これは「後発組」には決して手にできない「先発組」だけの栄誉であり、メリットでもあるのです。
先発者優位については、おおよそ理解していただけたでしょうか。そしてこの法則は副業においても当てはまります。自分のなかで何かアイデアが生まれた場合、「思い立ったら吉日」と、すぐに行動に移すようにしましょう。
良いアイデアは他の人も思いつく可能性があります。しかし、それを行動に移す人はそれほど多くありません。これまで先駆者として成功した人たちに共通していることは、「誰もが思い浮かべるアイデアをいち早く実現した」ところにあります。つまり、「やったもの勝ち」なのです。最初こそ、それなりの資金や苦労がかかりますが、それでも自分のアイデアを信じて突き進み、行動し続けることで、誰よりも早く「先駆者」になれるのです。
取り扱いが少ない商品を通販するもよし、まだ誰も発明していない便利グッズを開発・販売するもよし。とにかく、まだ誰もやっていないような、でも誰もが欲するアイデアが浮かんだら、即実行に移してみましょう!
「先発者優位」となるためのアイデアは、生活の中のどこにでも転がっています。
副業だろうと本業だろうと、ビジネスとして成功を収めるためには、素早く行動を起こすことが重要です。副業は自分自身の判断力で行動を起こせるかが、目標の実現を左右します。資金や労力などで不安を感じる場合でも躊躇せず、それを解決するために何が必要かを真剣に考えることから始めましょう。