副業で稼いでいる人のなかには、ECサイトを運営している人もいます。「ECサイト」とは、エレクトロニックコマース=電子商取引の略で、いわゆるネットショップのことを指します。パソコンと売る商品さえあれば、資金もほとんど必要ないため、開業する人は後を絶ちません。しかし、すぐに始められるだけに、継続的に成功させるのは容易ではないようです。順調にお店を運営しているのは一部のお店のみというのも事実。思うように利益を上げられないなど、開店休業状態のお店が多数存在するという状況の中、ECサイトを成功させるコツを確認してみましょう。
何事も始める前にきちんと準備をすることが大切です。ECサイトをオープンさせるにあたり、事前に準備しなければいけないもの、やらなくてはいけないことを、しっかりと整理しておきましょう。まず、最初に決めなければいけないのが「何を売るのか?」ということ。ECサイトをオープンさせたいという場合は、大体、売りたい物が決まっているはずです。オープン前には、十分な商品在庫を確保し、さらに売り切れたときのことを考えて再仕入れルートを検討しておく必要があります。場合によっては自ら買い付けに行かねばならない場合もあるかもしれません。英会話のスキルや、海外に日本語がわかる担当者がいれば、メールや電話のやり取りだけで仕入れることも可能です。しかし、初心者の場合、まずは国内の卸売サイトを使用して、小さなロットから仕入れる方法もおすすめです。いずれにしろ、オープン後に完売してしまいお客様を待たせてしまった、なんてことのないよう、信頼できる仕入れルートを確保するようにしましょう。
扱う商品の仕入れ先を確保するのと同時に、お店のコンセプトも決めましょう。「洋服を販売するECショップを開きたい!」まで決めていても、それ以上突っ込んで決めていない運営者がいます。しかし、これはよくある失敗要因のひとつ。「洋服を扱うショップ」と言っても、子供服を扱うショップから、大人の女性用衣料品を扱うショップまでさまざま。何を扱うか、誰をターゲットにするかによって、サイトのデザインや見せ方、商品を出品するタイミングまで異なります。ここがきちんと定まっていないと、より最適な運営やPRができずに失敗してしまいます。コンセプトは明確に、ターゲットは、年齢・性別・家族構成・仕事の有無など、なるべく細かく設定しましょう。そうすることで、狙ったお客様により最適な販売の仕方ができるようになるのです。
ECサイトにおいては、そのデザイン性も売上に影響する要素のひとつです。しかし、好むデザインやセンスは人それぞれで異なります。そこで活きるのがターゲット設定。ターゲットとなるユーザーが好むようなデザインをリサーチして、好まれるようなデザインで制作しましょう。また、サイト内に使われる写真も大事な要素。商品写真を撮影する場合、一眼レフを使うなどして、なるべく綺麗に映すようにしましょう。単純な商品写真だけでなく、使用時のイメージ写真なども添えるとさらに効果アップです。
ネットショップを開く上で欠かせないのが、インターネット通信環境の整備。ECサイトをオープンさせると、必然的に接続時間も長くなります。運営をよりスムーズにするためにも、安定した通信環境は大事。いまやインターネットの通信プランは星の数ほどありますが、回線は定額かつ高速、安定したものを選ぶようにしましょう。さらに本格的に運営するためにも、固定電話とFAX回線の設置は必須。こだわるなら、メールアドレスのドメイン(@より後ろの部分)もショップ名にする、オーダー用のメールアカウントを設けるなど、人気ショップとして成長したらメールサーバーとしても利用できる、レンタルサーバーの設置も検討してみるのも良いかもしれません。
最後にもうひとつ大事なのが決済方法を豊富にすること。ECショップの決済方法にはいくつかの方法がありますが、お客様が利用したい決済方法が用意されていないと、購入を辞めてしまうケースも少なくありません。特に、絶対必要なのがクレジットカード決済の導入。インターネット上で買い物をする人のほとんどがクレジットカード決済を選択します。「カードを使えるようにするなんてセキュリティとか大変そう!」と思う人もいるでしょう。しかし、ショッピングモール型のECサイトから出店する場合、モール側の機能として用意されていることが多いので安心です。ほかにも、銀行振り込みを利用する場合は、ショップ名義の口座を用意するのも忘れずに。
ほかにも、商品の品質や、対応スピード、梱包のこだわりなど、ECサイトを成功に導くための要素はたくさん存在します。まずは、人気のあるECショップを訪問し、参考にするのはいかがでしょうか?学ぶべきポイントがたくさんあるはずです。