「言霊(ことだま)」という言葉をご存知でしょうか?言葉に宿る力のことで、声に出した言葉が現実の行動や出来事に何らかの影響を与えると信じられていることです。良い言葉を発すると良いことが起こり、不吉なことを言うと悪いことが起きるとされています。科学的に実証されていることではありませんが、実際に自分が発している言葉や周囲が交わしている言葉でチャンスを遠ざけてしまうことがあります。いったいどのような言葉を発するとそのような現象が起きてしまうのか?今回は、チャンスを遠ざける「あいうえお」の発言について解説していきましょう。
チャンスを遠ざける「あいうえお」を聞いたことはありますか?これは株式会社ウィズグループの創業者である、奥田浩美さんが著書『ワクワクすることだけ、やればいい』の冒頭で述べている言葉です。幸運の女神が逃げてしまう「動けない人のあいうえお」という章があり、この「あいうえお」に準ずる行動や、言葉があふれる場には幸運の女神は近寄ってこないと言われています。「チャンスを遠ざけるあいうえお」とは以下のとおり。
あ…あきらめ
い…言いわけ
う…後ろ向き
え…遠慮
お…思い込み
たとえば、自分の納得がいかないことがあるけど、言っても仕方ないからと「あきらめる」。たとえば、自分の仕事ができないのは毎日残業ばかりで付かれているからだと「言いわけ」をする。
たとえば、どうせ頑張ったって高卒は出世できないんだと「後ろ向き」に過ごす。
たとえば、大きなプロジェクトのチームメンバーに誘われたけど先輩を差し置いては参加できないと「遠慮する」。
たとえば、自分の住んでいるところは田舎過ぎて夢なんて持てないんだという「思い込み」。
言葉にしてみると、どれだけネガティブな言葉たちなのかがわかりますよね。これでは幸せなんて寄ってくるはずもなく、そのための行動も起こせません。
チャンスを遠ざける「あいうえお」のような状況の時に出てくるのが「だって」、「でも」、「どうせ」という言葉です。自分を卑下して、あきらめて、言い訳するようなこんな言葉たちが出てくるときは、必ず「あいうえお」の状況にあるのです。そんな時、逆にチャンスをつかむためには、自分が「あいうえお」の状況にいるということを自覚することが大事。自分が悪い状況に陥っていることに気づくことで、「気をつけねば!」と自分を戒めることができるのです。「だって」「でも」「どうせ」という言葉は、自分への言い訳。行動しない自分を正当化し、怠けているだけに過ぎません。自分でも本当はこのままではいけないとわかっている証拠でもあるのです。そんな自分の本音に気づければ、既にチャンスは到来しているのです。あなたは、そこから1歩踏み出すだけで、変われるのです。
チャンスを遠ざける「あいうえお」や、「だって」、「でも」、「どうせ」という言葉。これらのネガティブな言葉は「言霊」となり、ものごとを悪い方向へ悪い方向へと向かわせてしまいます。ならば真逆のプラスの言葉ばかり発言するようにすればどうでしょう?
「嬉しい」や「ありがとう」という言葉を使えば、周りも幸せな気持ちになり、あなた自身の感情もよい方向へと進んでいくはず。
仕事で失敗をして、同僚がフォローしてくれたとき、あなたは「すみません」や「ごめんね」と謝っていませんか?もちろん何かミスをしたことについて謝るのも大事です。しかし、謝罪の後に「ありがとう」と付け加えてみたらどうでしょう?失敗と言うマイナスの状況から、一気に前向きに変わりますよね。「私のせいで迷惑かけてごめん」、「でも助けてくれてありがとう」と、謝罪だけでなく、感謝の意持ちを伝え、その場を前向きに終わらせることがとても重要なのです。
日々の仕事の中にも、チャンスはたくさん落ちています。新しい業務やプロジェクトを任されるなど、仕事を続けている以上さまざまな機会が到来します。そんなチャンスが自分に訪れた時に、見逃したり、諦めたりしないようにするには「あいうえお」や、「だって」、「でも」、「どうせ」という言葉だけでなく、ネガティブな言葉を発さないようにすることが大切です。何かあっても前向きにとらえ、そして前向きな言葉を発することで、あなたのまわりには常に「よい気」がまわってくるようになり、チャンスもどんどん舞い込んでくるようになります。逆に常にネガティブな言葉を発する人の周りには「悪い気」がまとわりつきます。そしてその“悪い気”は、同じようにネガティブな人間を集めるだけでなく、実際に悪い現象も持ってきてしまうことがあるので注意するようにしましょう。
言葉を少しプラスに変換するだけで、仕事の道辺―ションや周りとの人付き合いも良好な方向へ変わってくるかもしれません。たかが「言葉」、されど「言葉」。今日からあなたも、会社やプライベートでも、ポジティブシンキングに、前向きな言葉を使ってみてはいかがでしょうか?