ひと昔前とくらべて、インターネットが普及している現代では、ネット上で稼げる副業が増えてきています。その手法も、アフィリエイトやインターネットのポイントサイト、ネットオークションなどさまざま。平日昼間は本業で稼ぎ、夜や休日に副業としてネット上で稼ぐという人も多くいます。人によっては数千円~数十万円も稼ぐ人もおり、立派な副業となっています。そしてこの副業についてまわるのが「税金」の問題です。副業を行なう際、気を付けないと確定申告が必要になってしまう場合もあります。ここでは副業の際に気を付けたい、税金の種類や、その金額などについて説明していきましょう。
まず、副業でなぜ税金を納めなければいけないのかということから。それは、副業でそれなりの金額を稼いでいると、個人事業主とみなされてしまうからです。個人事業主とみなされるとどうなるのか?確定申告をして税金を納めなければならなくなります。納める必要がある代表的な税金は6つほどありますが、ここでは副業で多く稼いだ場合、または個人事業主が、確定申告をして国に納めなければならない3つの税金についてご紹介していきます。
3つの税金、まずは「所得税」から。毎月の給与明細でも見かける、この「所得税」は個人の収入から必要経費を差し引いた所得に対してかかる税金とされています。副業の場合は年間20万円を超えると、課税の対象となり、確定申告をしなければいけなくなります。その場合、会社での確定申告を断って自身で申請しなければいけなくなるので注意が必要。本業の会社に内緒で年間20万円以上稼いでいるという人は、ここでバレてしまう可能性があります。潔く告白して副業許可してもらうか、「住宅ローンの申請があるので・・・」などの理由をつけて申請するか、早めに決断するようにしておきましょう。所得税の控除額は年収によって変わります。まず出さなければいけないのは所得の金額。簡単に表すと「売上(年収)-経費(減価償却を含む)-各種控除額(保険など)=所得」です。この所得の金額に応じて「所得×該当する税率-該当する控除額=所得」と計算すれば所得税額を出せます。所得金額別の税率と控除額については以下のとおり。
月ごとにきちんと税金の予測をして、きっちり払えるようにしましょう。
普段モノを買う時に払っている「消費税」。実は確定申告でも「消費税」が必要になることがあるのを知っていますか?副業、または個人経営の際、2年間の課税売上高が1000万円を超える場合に消費税を納める必要が出てくるのです。これは法人の場合も同じ。1000万円を超えると課税事業者となり、それ以下だと税金は免除されます。これだけ聞くと、新しく副業を始めたばかりの人や、年間で売上500万円に満たない人にはあまり関係ないような気がします。一方、2年間の課税売上高が1000万円を超えそうな人はかなり計画的にお金を用意しておくことが必要です。なぜならこの消費税は「利益」ではなく「売上」にかかるってくるからです。つまり、売上×消費税率=消費税 。「売上」に対していくらの「消費税」が取られるかをしっかり計算していないと、せっかく稼いだ「利益」を上回ってしまうこともあります。消費税が8%に上がって以来、消費税が払えないがために、事業をたたんだ、副業をやめたというケースも少なからず見かけます。特に危ないのが、踏ん張る力のない中小企業などの個人事業主。個人事業や副業において「消費税」の値上げは生活に大きく関わってくるほど大きな問題なので、軽視しないように注意しましょう。
「住民税」も所得税と同じく、収入に応じて支払う税金です。所得税と異なるのは、その払い先。国に税金を納める所得税と変わって、住民税は自分の住む地方自治地体に支払う税金です。確定申告で申請された所得額が税務署から地方自治体に届き、それを元に住民税の計算がされます。気になる算出法ですが、所得による控除額の違いがあるほかに、配偶者控除、扶養控除、生命保険控除などの適用もあるため、一概に簡単な数式で出すことは難しくなっています。気になる人は、各地方自治体に問い合わせてみましょう。
他にも、国民健康保険や、社会保険などもありますが、これらは企業に勤めている場合は会社から支払われます。副業を始めて収入が増えたはいいけど、思わぬ税金の支払いで、逆に厳しくなったりしないように、あらかじめきちんとお金を用意しておくなど、税金対策をしておきましょう。会社にバレたくない、面倒な確定申告をしたくない、という人は年間の副業収入を20万円以内におさめておくのもひとつの方法です。